ニューイングランド生活 第2週

9/4 (Mon)
 Labor Day(勤労感謝の日)。朝、近くのコートで妻とテニス。心地よい環境に感謝。テニスをするのは何年ぶり?いつ以来?という感じだが、なかなか楽しかった。
 レンタカー関係や免許関係の手続きを進め、夕方に大学の新学期開始・始業式にあたるConvocationを観に行く。演奏や合唱、正教授に昇任した先生方のお祝いなどもあったが、何より学長のスピーチに感銘を受けた。過去の学長の言葉を引用しつつ、表現の自由・学問の自由に言及し、新入生にその重要さを保障しつつ、現政権の動向に触れてDACAの変更があっても学生を守ると宣言。何度か総立ちで拍手が起きた反面、完全に下を向いたままの学生集団もいた。政治的な発言で賛否は分かれるかもしれないが、学生へのメッセージ性としては大いに考えさせられる機会だったと思う。

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9/5 (Tue)
 前日に続き、朝テニスをする。動きはバスケほど多くないものの、ラケット競技もやりだすと楽しい。今後も朝の運動として続けていきたい。
 大学の施設課に相当する担当者から連絡を受けていたので、新しいオフィスの鍵を取りにいったものの、実際には鍵が機能せず。うーん・・・残念。仕方がないので、仕事は主に家で行う。午後に土曜見た車を再び見に行き、検討の結果M社の車を買うことにする。予算は当初の想定よりも高くついたが、1年後に買い取ってくれる話になっているので、うまく事故のないまま来年へつなげたい。

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9/6 (Wed)
 雨模様のため、テニスは中止。鍵の調整結果は連絡がないまま。先週の事故後の処理と進捗状況をレンタカー会社に問い合わせても相変わらず反応がなく、頭が痛い。
 この日も運転免許や車関係の情報に目を配りつつ、家で作業。プリンタや諸々の環境も安定し、作業が少しずつ進む。A4用紙がアマゾン社で売っていることを知り、便利になったものだとしみじみ実感。我々は1年後には帰国するため、日本向けの書類はA4でまとめておく予定。それにしても、マサチューセッツ州は運転免許取得へのプロセスが非常に慎重。面倒ではあるが、こういう作業をこなしながら「現地に慣れていく」ものだなとしみじみ感じる。

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9/7 (Thu)
 午前中に雑用を終えてから、Holyokeの社会保障管理局(Social Security Administration (SSA))へ。初めてSSAへ行ったが、幼いころに親の都合で気づいたらアメリカの社会保障番号Social Security Number (SSN))を貰っていた(つまり留学時に申請作業と無縁だった)自分には、今回の訪問が新鮮な経験だった。読書をしつつ周囲を観察、いろいろ気づかされる。妻のSSN申請(結果的に却下)には1時間半ほどかかり、終わってHolyokeのファーマーズマーケットを軽く回り野菜を少し買ってから帰宅。途中で通ったMt. Holyoke Collegeは綺麗なキャンパスだった。
 大学に戻ったが新しい鍵が入手できず、学内のオフィスでの作業は諦める。主に読書と免許系学科試験の勉強。問題の数をこなしていくといろいろ州の交通規則の詳細がわかるが、10代のドライバーに関する諸々の罰則は初見で全くわからず、その点は学ばないと知らない初めての知識だった。免許取得者は10代の申請者が多いので、10代ドライバーの違反に対する厳罰性を強調しようとしているのだと思う。夜は主に読書。眠くなって早く寝る。

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9/8 (Fri)
 朝、妻とテニス。無人に近い広大なコートが徒歩数分の距離にある恵まれた環境に感謝。大学に戻って新しく調整してもらった鍵を受け取り、図書館のオフィスで使えることを確認してから、アジア言語文明学科事務室に届いていた書籍等の荷物を図書館のオフィスに運び、整理。時間がかかったが、ようやく仕事の環境が整った。
 家に戻り、マサチューセッツ州のウェブサイトで申請書の作成を終えてから、前週に口座を作った信用組合で一作業済ませた後に、Easthamptonにある自動車登録局 (Registry of Motor Vehicles (RMV))へ。必要書類を提出して1時間ほど待たされてから、同州の仮免許取得のための学科試験を受ける。事前にその手のウェブサイトで勉強を重ねていたので、一発で合格し、一安心。次は実技試験。州独自の制度であろう、スポンサー(同行者)をうまく見つけられるかが気になるところ。帰りに自動車販売店に寄って、車両購入に関連する書類作業を終えて帰宅。アマーストセンターにあるOriental Flavorで夕食をとった後、ダウンタウンのLiquor shopでビールやワインやバーボンを購入し帰宅。夜はひたすら読書。

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9/9 (Sat)
 朝食後、準備を整えてから二回目の遠出。今回はマサチューセッツ州北西部を訪ねる。一旦国道202号に出てそこから北上し、給油のあとにOrangeという町から州道2A号を東に進む。Mohawk Trailという名のついた街道で、いくつも小さな町を通過しながら進む。途中Shelburne Fallsという町で花の橋を歩いたり氷河が浸食した岩を見たり、North Adamsの北側にある斜面近くで大理石の天然の橋(Marble Bridge)を見たりしながら、お目当てのマサチューセッツ州現代美術館(Massachusetts Museum of Cotemporary Arts (Mass MoCA))へ。入場料は高めだったが、年間会員になるとお得な様子だったので、妻と二人で年間会員に登録した。私は美術関係があまり得意でないので、あまり深く考えずのんびり歩きながら見るようにしたが、中身が多く圧倒されたまま時間を過ごした。
 美術館の展示を全て観ることができず、一度戻ってまた明日来るのも大変だったので、この日はNorth Adamsで宿泊。美術館自体は昔の電気機械工場の跡地を回収して設立されたもので、いわゆる地域おこし・歴史的建造物の保存ともつながる施設。美術館の建物の端には地ビール醸造・販売店があり、妻とここで夕食を取る。North Adamsのようにこじんまりした街はいいなぁとしみじみ感じた。