レキシントンより(2月26日)

とある学術研究集会に参加するため、ケンタッキー州レキシントンに来ています。自分にとって第二の故郷(第一が浦安と言ってよいのか、自分でもわかりませんが・・・)。この時期はいつも空がどんよりとしていて、ずっといると気分が滅入ってくるのですが、今回は久々なのでかえって懐かしさを感じています。

25日に関空を出るも、フライトが3時間遅れ、SFOに着いた頃にはシカゴ行きに間に合わず、結局夜間便に変更。同日にレキシントンまで着くはずが、最終的に着いたのは予定の半日後でした。

時差ぼけが残っているのと、日本で終わらなかった仕事をこちらへ持ち込んだこともあり、この1日はあまり出歩いてはいないのですが、昨夜は夕食にAl's Barという店へ行ってみました。この店は、私が住んでいた当時はまだなかったものです。

ここでホームレスの女性と遭遇。その時雨が降っていたため、彼女は店に入って雨宿りしながら店の人に話していました。それ自体はそう驚くことではないのですが、彼女は店の人に頼んで何軒かに電話をさせてもらっており、話し声を聞くかぎりでは兄弟姉妹の家に電話して甥っ子と会話していましたが、そのあとに母親へも電話しようとしていて、その番号が不通だったらしく、残念がっていたのが印象的でした。住まう家がなく彷徨う生活では「みじめ」とか「恥ずかしい」という思いがあっても、「母へ連絡を取らなければ」という意識は、しがらみがない自然な思いでしょう。なんとか良い方向で次のステップに向かってほしいと思いながら、遠目で彼女を追っていました。